映画『最終楽章 響け!ユーフォニアム 前編』をみてきました。
はじめに、私は響け!ユーフォニアム作品はとても好きな作品で、何回も宇治に足を延ばして聖地巡礼を行ったことがあります。
原作ももちろん読んでいて、その作品の奥深さに引き込まれていました。
ただ、アニメでの3年生編では、話題になった改変の部分が納得できておらず、どこかこの作品から一歩離れた位置で楽しんでいます。
このため、この映画については何も前情報を入れずに見てきました。
タイトルの「最終楽章」とあることから、アニメでやった3年生の続きを想像していましたが3年生編の総集編に近い形で、少し残念に感じました。しかしながら、1回しか見ていないため確証はないですが、一部追加の箇所もあるのかなと思いました。
ただ、アニメの最後にふさわしい描写で、今まで積み重ねてきていた時間の重みが伝わってくるようでした。
今回の3年生編でキーパーソンとなる人物は黒江真由。私はアニメの描写だけを見ると不思議ちゃんというかどこか浮世離れした雰囲気を感じました。真由ちゃんの発言とそれに対する周りの反応が目の揺らぎなど体の描写として描かれていて、アニメならではだなと思いました。真由ちゃん自身のことは、私自身、自分に自信がなく、周りのことを見て期待した通りに動いてしまう頭のよい人だと思いました。この映画の中では凪いだ水面を揺らす石のように登場します。彼女がいることでその気持ち悪さにも似た違和感は伝播して部全体の雰囲気が壊れてしまう。私は彼女のことは好きなキャラのほうで、映画を見終わったときにほかの観客が言っていた、「絶対に好きになれない」ということばを聞いて、理解されない真由ちゃんのことそのもので、何か悲しくなるようでした。
真由ちゃんの存在とともに、この作品をかき回すキャラとして強く印象に残ったのは麗奈でした。主人公である久美子の中学時代の同級生としてアニメ最初から出ており、その人となりを知っていましたが、それでも彼女のことが今までより強烈に印象に残りました。
作中でもありますが、彼女のセリフは正論です。だからこそ、その言葉がみんなを苦しめてしまいます。
昨今はハラスメントという言葉が出ていますが、いわゆるロジカルハラスメント的な側面を強く感じてしまい、見ていてかなり苦しかったです。
部活の強豪校としての厳しさは、昨今かなりなくなっていると聞きます。私が学生時代に厳しく指導を受けていた先生は今は、だいぶ緩くなったと風のうわさで聞きました。
このアニメの時代としては2017年度ですが、当時はあったであろう厳しさが今は許されなくなってきていることへのギャップを感じました。
彼女の厳しさは、彼女の魅力でもありますが、今後大人になっていくにつれて多くの人と衝突してしまうんだろうなと思いました。
映像表現としてはさすが京都アニメーションだけあるなと思わせてくれるクオリティでした。映像がきれいでキャラもみなかわいく描かれいました。作品を見ていてここが。。のような違和感など一切なく見ることができ、京アニクオリティだなと感じました。サンフェスのシーンや3Dの使い方を意識的に見ていましたが、サンフェスでは大量の人数が動くという作画コストの高い全身描写を抑えつつも、演奏や動きの一体感を損なわない工夫がされていました。また、3Dの使い方としても多人数のシーンも引きや暗がりをうまく使うことで違和感がなく、3Dによくある違和感を感じさせないようにしてありました。
また、演出として光の取り入れ方など、最近動画撮影に興味が出てきた私からしてとても勉強になるものでした。
そして、最後に3年生としての集大成として久美子の姿だけではなく、この作品自体の集大成となる今作はとても感じ入るものがあります。タイトルの「最終楽章」が今後続編が出ることはないようにも読めてしまい、つらくなります。
前売り券として、ムビチケはあと4枚残っているので、回を重ねるごとに新たな発見や自分の感じ方がどう変わっていくのかも楽しみたいです。
